『博士の愛した数式』=小川洋子・著 「僕の記憶は80分しかもたない」あまりにも有名なフレーズだがもし現実であったならいったいどんな仕打ちなのだろう。事故で脳にダメージが残り記憶が80分しか持たなくなった博士。毎日衝撃的な病名を朝起きると自分のメモで宣告される。家政婦紹介所から派遣された私は家政婦として博士の身の回りのお世話をするようになる。だがどんなに尽くそうが翌朝には必ず私のことは忘れ去られてしまう。想像を絶する世界に生きる「博士」と私との物語。筆者の数学に対する細かい描写も読みごたえがある。 Post Share RSS 『「身体」を忘れた日本人』=養老孟子 前の記事